夏場はもちろん、冬場でもエアコンは大活躍しますよね。
資源エネルギー庁の調査でも、電気使用量のうち7%以上が
エアコンによる使用とのことです。
7%というと大したことがないようにも思えますが、
エアコンの電気代はかなりの割合を占めています。
【一人暮らし(6畳くらい)】
3時間の使用:月900~1,300円
6時間の使用:月1,500~2,200円
【家族暮らし(10畳くらい)】
3時間の使用:月1,100~1,700円
6時間の使用:月1,900~2,900円
一人暮らしの平均の電気代が4,000円ほど、
家族暮らしでは平均1万円ほどですので、
2割くらいはエアコンの電気代ということになります。
ぜひ今回の記事の参考にしていただき、
できるものから節約してみてくださいね!
準備
まずは、準備編から。
使う前に掃除などを行い効率よくエアコンを使いましょう。
フィルターの掃除
資源エネルギー庁でも推奨している通り、
こまめなフィルターの掃除は省エネだけでなく節約にもつながります。
フィルターのほこりは衛生的にも良くありませんし、
少なくとも月に1度、可能であれば2週に1度くらいは掃除した方が良いでしょう。
節約効果についてですが、掃除をするだけで
電気代を4~7%も節約することができるようです。
部屋の換気
帰った直後にすぐにエアコンをつけてしまいがちですが、
暖かい空気が部屋にこもっている場合には換気をしましょう。
換気によって室温を下げた後でエアコンを使用することで
比較的早く涼しくなります。
「室外機があるわけだし換気してくれてるんじゃないの?」
「エアコンが換気するのに、わざわざ換気なんて…」
こう思う方もいると思いますが、実は間違いです。
エアコンの室外機は、屋外の空気を吸い込み、
熱を屋外に排出するためのもので、換気のためではありません。
中には換気機能がついたエアコンもあるようですが、
基本的にはエアコンは換気しないということを理解しておきましょう。
室外機周りのチェック
室外機の周りに物が置いてあると
室外機の本来の役割である排気機能を十分に果たせません。
なので、室外機の前には物を置かないようにし、
もし物が置いてある場合には他の場所に移動しましょう。
また、室外機の吹き出し口にゴミなどが入っていないかも確認しておきましょう。
ゴミやほこりは故障の原因にもなりますので、見つけたら取り除いてください。
(室外機を動かさずに確認できるのであれば、後ろの吸い込み口も確認しましょう)
直射日光が当たらないように室外機用のカバーをかけることも効果があります。
日光が当たると、本体が熱くなってしまい、熱を排出する効率を悪化させてしまうためです。
- 室外機の前に物を置かない
- 室外機の吹き出し口(または吸込み口)のゴミを除去する
- 室外機に直射日光が当たらないようにする
以上を実践すれば、室外機部分は問題ありません。
風向き
基本的に冷たい空気は下へ、暖かい空気は上へたまっていきます。
なので冷房の場合には、風向きは水平もしくは上向きがオススメです。
反対に、暖房の場合は下向きや斜め下あたりに向けると
まんべんなく部屋を暖めることができます。
エアコンは、風向き次第で室温のバランスがかなり変わってきます。
同じ室温や設定温度であったとしても風向きを意識するだけで
部屋全体の快適さが変わりますので試してみてください。
扇風機との併用も効果的
空気を循環させてさらに効率よく室温を調整するために
扇風機との併用を考えてみるのも有効な手段です。
また、体感温度を上げるための工夫としても使えますね。
ちなみに、扇風機の電気代は、なんとエアコンの10分の1です!
空気を循環させるために風向きをスイングにするのであれば
扇風機を使用した方が圧倒的に節約効果があります。
位置:エアコンと反対の壁周辺
向き:エアコンの風と部屋の中央あたりでぶつかる向き
首:できる限り短い状態
冷房でも暖房でも、上記のようにすると
部屋全体の空気が混ざり合って効果的かと思います。
部屋の間取りによっても若干異なるかもしれませんので、
自分なりに試してみるのも良いですね。
設定温度
例えば、冷房時には設定温度を27度から28度に変えただけで
およそ10%もの節電効果があるようです。
資源エネルギー庁が推奨しているのは、
夏は室温が28度になるように、冬は20度になるように設定するというものです。
よって、設定温度についても夏は冷房で28度設定にし、
冬は暖房で20度設定にするのが良いでしょう。
勘違いする方も多いかもしれませんが、
推奨されているのは「室温が」28度や20度ということです。
外が猛暑で、なかなか部屋も涼しくならないなと感じていたり、
暑いと感じたままで設定温度を28度にし続けるのは危険です。
無理しない程度に調整しましょう。
風量
皆さんは普段、風量の設定はどうしていますか。
節約を考えるなら、やはり常に「弱」設定?
少しの間は「強」で一気に温度を調節して、その後「弱」?
自動にしてお任せでも問題ない?
結論から言えば、お任せにしていて全く問題ありません。
むしろ、自動が最も節約には有効です。
「弱」設定について
まず、常に「弱」の設定にすることについてですが、
設定温度になるまでに時間がかかり、それに比例して電気代もかかります。
エアコンは、室温が設定温度に到達するまで電力を多めに消費するので
できる限り早く室温を調整しなければいけません。
よって、常に「弱」設定にすることはオススメしません。
最初に「強」、後で「弱」設定について
できる限り早く設定温度に近づくように
最初に「強」にすることは、常に「弱」であるよりは良いかもしれません。
しかし、その後で「弱」にするタイミングはつかみづらいですし、
仮に変更し忘れた場合には余計な電力を使い続けてしまいますね。
これも得策とは言えません。
「自動」設定について
風量を「自動」にすると、可能な限り短時間で部屋が快適になるように風量の調節をしてくれます。先ほどの「強」から「弱」までの調節を自動で行ってくれるイメージですね。
「自動」設定であれば、エアコンを使う側がいちいち風量について気にしないで済み、
設定モードを切り替える時の電力も発生しません。
風量を手動で調節する面倒も減り節約にもなるので、
風量は「自動」設定にすることをオススメします。
除湿機能
じめじめして暑い日と、からっとしていて暑い日では
からっとしていた日の方が涼しく感じられるという経験はありませんか?
一般的に湿度が10%下がると、体感温度は1度下がると言われています。
湿度を下げることは涼しく過ごすことにつながります。
エアコンの除湿の機能を活用して、
より涼しく、かつ節約にもつながる方法を見ていきましょう。
弱冷房除湿を使おう
除湿機能は大きく、2種類に分けることができます。
- 弱冷房除湿
- 再熱除湿
除湿を行う場合には、その過程でエアコン内にある空気の温度を下げる必要があります。
温度の下がった空気をそのまま部屋に送るのが弱冷房除湿、
空気を一度温めてから部屋に送るのが再熱除湿ということになります。
コストという観点で見てみると、
弱冷房除湿<通常の冷房<再熱除湿となり、弱冷房除湿が最も節約には効果的。
東京電力が2009年に調査した結果からも、
弱冷房除湿は、通常の冷房と比較しても半分以下の電気代で済むことがわかります。
>【参考】調査結果ならびに「冷房」と「除湿」の違いと、上手な使い方
こまめな電源のオンオフは逆効果
最後に、一見すると効果がありそうな、
エアコンのこまめな電源オンオフについて解説します。
- パソコン
- 照明
- テレビ
このあたりの電化製品は、こまめに消すことで電気代を抑えることができます。
また、待機電力カットのためにプラグを抜いてしまうのも良いでしょう。
一方で、エアコンはどうかというと、
むしろ電気代が上がってしまう場合があります。
エアコンは設定温度に下げる(もしくは上げる)までに最も電気を消費し、
その後はあまり電気を消費しません。
少し外出するからと言って、電源を切ってしまうと
外出中に室温が外の気温に近づく
→帰宅後、エアコンをつける
→設定温度になるまで室温を調整する
以上の通り、エアコンを起動する電力と室温を設定温度まで調整する電力が必要となり、
そのまま放置するようにも多めに電気代がかかってしまいます。
30分程度の外出であれば、エアコンはそのままで問題ありません。
いかがだったでしょうか。
これからまた暑くなっていきますが、節約しつつも快適に乗り切っていきましょう。